現状・課題

就航路線

就航路線(開港当初)往復数
    JAL     ANA     SKY  
羽田 2 2 7
新千歳  2 2 -
那覇 2 1 -
仙台 1 1 -
新潟 - 2 -
熊本 1 - -
鹿児島 2 2 -
27
就航路線(2019/8-)往復数
   ANA   SNA   ADO   SKY   FDA 
羽田 2 - - 7 -
新千歳 1 - 2 3 -
那覇 - 3 - 4 -
仙台 - - - 2 -
茨城 - - - 3 -
長崎 - - - 4 -
鹿児島 - - - 2 -
33

運用実績

運用実績(旅客数・航空貨物量)
旅客数(万人) 航空貨物量(万トン)
年度 旅客数 需要予測 年度 貨物量 需要予測
2005 35 319 2005 0.24 4.13
2006 274 2006 2.6
2007 297 2007 1.95
2008 258 2008 2.06
2009 234 2009 1.68
2010 222 403 2010 0.97 5.05
2011 257 2011 0.85
2012 241 2012 0.76
2013 235 2013 0.39
2014 244 2014 0
2015 253 434 2015 0 5.09
2016 272 2016 0
2017 307 2017 0
2018 319(313) 313(434) 2018 0 -(5.09)
2019 - 321(434) 2019 - -(5.09)
2020 - 323(455) 2020 - -(5.27)
2021 - 325(455) 2021 - -(5.27)
2022 - 327(455) 2022 - -(5.27)
※数値は四捨五入
※2005年度は2月16日~3月31日

 旅客数は表の通り。2007年度は297万人の利用があり、需要予測の約93%を達成した。2008年度はスカイマークの乗組員不足による大幅欠航の影響、2009年度は景気の落ち込みや新型インフルエンザなどの影響、2010年度は神戸空港から日本航空が撤退した影響で旅客数は減少傾向にあったが、2011年度はスカイマークの新規路線の開設などで旅客数は250万人台まで回復した。2012・2013年度は関空に格安航空会社が就航した影響で旅客数は一時的に落ち込んだが、2014年度以降は旅客数は再び回復傾向にあり、2017・2018年度と2年続けて旅客数・搭乗率共に過去最高を記録した。

 また長年、発着枠は慢性的な飽和状態に陥っていたが、2019年8月より運用規制が緩和され、発着枠が拡大。フジドリームエアラインズの新規就航と既存航空会社の増便により、今後一層の旅客数増加が予想される。

 航空貨物に関しては、2014年3月末で全日空が取り扱いを終了したため、2014年度から貨物取扱量がゼロとなっている。

 2018年度以降の実績・需要予測は、関西エアポート神戸(株)の発表値を記載。カッコ内は神戸市発表の実績値と従来からの需要予測。(実績値に相違があるのは、実績の集計方法が神戸市と関西エアポートで異なるため。)

航空各社の動き

フジドリームエアラインズ新規就航

フジドリームエアラインズ

 2019年7月、富士山静岡空港・名古屋小牧空港を拠点に運航するフジドリームエアラインズが、神戸空港への新規就航を発表した。就航予定は2019年10月の冬ダイヤからで、高知・松本路線が検討されている。

 同社は、2015年7月~8月にかけて神戸と丘珠空港(5往復)・稚内空港(5往復)・中標津空港(1往復)・青森空港(1往復)とを結ぶ団体向けチャーター便(計7往復)を運航するなど、関西圏への定期便就航の布石を打っていた。しかしながら、関西圏において伊丹・神戸は発着枠が満杯であったために、定期便は長らく実現せず、神戸空港の規制緩和を機に関西圏への進出が実現することとなった。

 フジドリームエアラインズは関西空港にも参入余地があったものの、敢えて神戸空港の規制緩和を待って、スカイマーク同様に神戸を関西圏の拠点に選んだ。これは、神戸の利便性・将来性を高く評価した結果であり、今後の規制緩和の議論にも大きな影響を与えると言えるだろう。

スカイマーク経営破綻

スカイマーク

 2015年1月28日、航空3位のスカイマークは民事再生法の適用を申請し、経営破綻した。スポンサー争いは、米デルタとANAの一騎打ちとなり、ANAに決定した。経営立て直しの一環として、神戸発着路線を中心にANAとの共同運航が行われる見込みであったが、経営独立性維持の観点や搭乗率が比較的高水準で推移していることから、交渉は難航しており、共同運航の目処は立っていない。
 2016年3月をもってスカイマークの民事再生手続きは終了し、2017年7月には神戸-仙台線が再就航。今後、神戸空港の規制緩和が行われるタイミングで、神戸発着路線の更なる拡充が予定されている。

エアドゥ・ソラシドエア新規就航

エアドゥ

 2013年6月1日からソラシドエアの神戸-那覇線、同月21日からエアドゥの神戸-新千歳線が就航した。
 ソラシドエアは神戸-那覇線の需要動向を見極めた上で、九州各地との路線開設を目指すことを表明しており、今後はソラシドエアによる九州路線、エアドゥによる北海道・東北路線の新規開設が期待される。
 両社の新規就航で、ANAの新千歳線は減便、那覇線は休止となり、両社との共同運航が開始された。

日本航空撤退

日本航空

 2010年5月31日をもって経営再建中の日本航空が神戸空港から姿を消した。
 日本航空の神戸空港発着路線は、全国的に見ると搭乗率も高く、年間旅客数も約90万人にのぼる比較的大きな拠点であったが、地元には十分な説明がなされず、不可解な撤退となった。
 一方で、スカイマークは神戸空港を関西の拠点と位置づけ、これを機に路線網を拡大、全日空は神戸空港発着路線の機材を大型化し、日本航空撤退の影響は最小限に抑えられた。
 また、最近になって神戸市は日本航空に再就航を働きかけているが、発着枠に空きが無いことから難色を示されている。少なくとも、発着枠の規制緩和が日本航空再就航へのカギとなるだろう。

土地利用計画

 現時点で売却済・予定は以下のとおりである。

・緑地約1.17haには結婚式場業者のワールドブライダルが2008年11月から「ラヴィマーナ神戸」の名称で結婚式場を開業。約0.3haを最初に購入し、残りは10年の期限で賃借(賃借期間中に購入を義務づけている)。
・保管施設用地約2haは港湾運送業の上組が分譲で取得し、同空港を利用した航空貨物を取り扱う倉庫や事務所を建設。
・業務施設用地約0.3haはトヨタレンタリース神戸がレンタカー用地として購入。
・小型航空機機能用地約2haは学校法人・ヒラタ学園が分譲と賃貸で取得し、操縦士や整備士の育成、訓練飛行を行う「神戸エアセンター」が2009年7月完成。
・小型航空機機能用地約11haにはポートアイランドにある神戸ヘリポート(神戸市航空機動隊・兵庫県航空防災隊)が移転予定であったが、空港の並行誘導路に隣接する区画(約1.7ha)に、当初よりも規模を縮小して移転した。2017年度着工、2018年4月運用開始。
・鉄軌道車庫の用地は神戸新交通が購入し、8両編成化に向けて車両基地を新設予定。
・ヘリコプター製造販売で世界最大手のエアバスヘリコプターズジャパン(旧ユーロコプター)が約0.7haの土地を分譲、約0.7haは賃貸で取得し、地上3階建て延べ床面積8,040㎡の格納庫を新設。ヘリコプターなどの機体整備やパイロットのシミュレーション訓練を開始。2011年11月完成、2012年4月から事業開始。2018年11月には格納庫・駐機場の拡張計画(用地東側に約5,304㎡)を発表した。拡張部は2019年6月着工、同年11月竣工予定。
・神戸空港を羽田空港と並ぶ拠点空港と位置づけるスカイマークが、制限区域内の約0.48haの土地にB737-800を1機収容可能な大きさで、整備士の居室も備えた格納庫を新設。制限区域内に新設されたため、土地は分譲ではなく実質賃貸の形をとる。2011年11月完成、2012年1月供用開始。
・中堅の機械工具卸のカツヤマキカイが総合物流施設用地約1.75ha(西側区画:約0.39ha、東側区画:約1.36ha)に本社と工場を移転。総工費は土地取得も含め約40億円。2013年10月操業開始。
・既に保管施設用地に進出している上組が、総合物流施設用地約2.7haに大型倉庫を建設。土地取得費は約36億円。2014年11月完成。
・既に進出している緑地(利便施設用地)に進出しているワールドブライダルが、2014年2月に同緑地に隣接する土地約0.15haを約2億円で取得し、150人収納が可能な宴会場を建設。2014年10月開業。
・空港島北東部では水素サプライチェーンの実証実験が計画されており、川崎重工が液化水素を積み下ろす装置や貯蔵タンクを建設予定。神戸市が隣接する岸壁を整備、用地は賃貸を予定している。2020年度運転開始予定。

 現在、神戸市は工事の経費削減で浮いた財源を基に、2007年度から、定期借地や最大半額となる優遇策を導入、土地の用途変更を国と協議するなど、企業誘致を急いでいる。なお、空港島の造成は当初予定の2007年から約6年遅れて、2013年12月に竣工した。

土地利用計画

管理収支

 「機材が段階的に大型化していき、着陸料収入も増大する」という神戸市の予測とは反対に、機材はB737などの小型機が主力となり、着陸料収入は頭打ちの状態である。市税を一切使わないという公約の下、管理収支には空港建設費の償還計画が組まれており、この市債償還金が大きく収支を圧迫することとなった。そのため、開港から3年間は黒字を維持したものの、4年目以降は積立金を取り崩し、2011年度から2017年度にかけては新都市整備事業会計から資金を借り入れている。借入総額は約27億8千万円となる見込みである。

 2018年度から42年間は関西エアポート神戸(株)が空港施設・旅客ターミナルを一体的に運営し、運営権対価として191億円4千万円(アップフロントフィー4億5000万円、アニュアルフィー4億4500万円×42年)・収益連動負担金として毎年度営業収益のうち20億円を超えた部分の3%が神戸市に支払われる予定である。

管理収支 見通し 管理収支 実績

※神戸市発表資料より引用