将来像

神戸空港民営化実施契約の報道を受けて ― 早急な空港アクセスの改善を

民営化実施契約記者会見

 2017年9月26日、関西エアポートの子会社である 関西エアポート神戸 と42年間の運営権を取得する実施契約が神戸市との間で結ばれた。今後事業の引継ぎが行われ、2018年4月から神戸空港を含む関西3空港の一体運用が実現する。

 関西エアポート神戸は当面の目標として、5年後に旅客数を300万人に引き上げるとの目標を掲げている。しかし、今年度は現時点でも過去最高の旅客数を記録しており、このまま好調を維持すると、民営化前に300万人という旅客数は達成する見込みである。裏を返せば、現状の規制がある中で旅客数を伸ばすことはオリックス陣営にとってもほぼ不可能なのだ。次のステージとなる規制緩和への議論は待った無しの状況である。(その後、関西エアポートは目標数値を18年度に310万人強・22年度までに330万人へと引き上げた。また、2017年度の旅客数は307万人となった。)

 また、スカイマークの佐山会長が度々指摘しているように、神戸空港へのアクセスは今後大幅に見直す必要がある。当サイトでも予てから指摘しているように、新神戸ー三宮ー神戸空港の南北交通には、朝夕の混雑・低い速達性・乗り換えの不便さなど、課題が山積している。ましてや、ポートアイランドでの就業・就学人口や空港利用者の増加が今後も続けば、ポートライナーの輸送力がパンクすることは十分考えられる。

 現在、神戸市は都心再整備に伴い、三宮での交通機関の乗り継ぎ利便性向上やBRT・LRTの整備を掲げている。しかし、現在の構想では貧弱な輸送力・乗り換えの不便さなどの根本的な解決には繋がらないのが実情である。一方、大阪では関西空港への主要アクセスとなるなにわ筋線の整備が進んでいる上、最近になって伊丹空港にも阪急の空港連絡線構想が浮上している。三宮での阪急と神戸市営地下鉄の乗り入れ構想すら全く前進する気配がない神戸とは対照的に、大阪では次々と空港アクセスの改善が進んでいるのだ。

 神戸空港がこのまま貧弱な空港アクセスに頼っていれば、他の2空港から利便性で大きく水をあけられる事は目に見えている。JRや私鉄が神戸空港まで乗り入れて大阪・京都と直結しなくとも、新幹線の新神戸駅と直結させるだけで、神戸空港は広域からの集客が可能となり、大きなアドバンテージを持つことになる。ポートライナーの新神戸への延伸・速達化、更には輸送力を鑑み、ポートライナーを廃止し、地下鉄へ直通する普通鉄道に置き換える事も可能性を排除せずに議論すべきである。

 神戸市は民営化で胸を撫で下ろしている場合ではなく、次は空港アクセスの大幅改善に向けて議論を開始しなければならない。

スカイマークのハブ空港に

スカイマーク

 スカイマークは神戸空港を羽田空港と並ぶ拠点空港と位置づけ、格納庫を新設し、積極的な路線展開を行っており、2019年1月現在で7都市22往復便を運航している。今後、神戸空港の運用規制が緩和された場合には、国内線の更なる拡充と国際線の新規就航を検討するとしている。

 2015年の経営破綻の際には、再建に向けて路線の大幅な縮小が噂されたが、神戸路線は路線数・便数ともにほぼ維持され、西日本の拠点としての重要性が色濃く反映された。

 民事再生手続きは2016年3月で終了し、神戸路線では2017年7月より仙台線の運航が再開。2018年に神戸市で行われた講演会では、スカイマークの佐山会長が「今後神戸空港の運用規制が緩和されれば、関西の玄関口は神戸空港になる」と発言しており、今後も神戸を重視した路線展開が行われる見込みである。

 また過去に、神戸空港の運用時間・発着枠規制が緩和された場合の事業計画提案として、以下のように羽田便・那覇便の増便が神戸市に打診されたことがある。しかし、依然として発着枠・運用時間には厳しい規制が課せられており、実現していない。

 ・羽田21:55発→神戸23:05着 神戸22:30発→羽田23:45着
 ・羽田5:20発→神戸6:30着 神戸6:40発→羽田7:55着
 ・神戸23:00発→那覇1:05着 那覇5:00発→神戸6:55着

スカイマーク

路線開設状況(予定・廃止路線含む)

▼2006年2月 神戸-羽田線
▼2009年12月 神戸-那覇線
▼2010年2月 神戸-福岡線(同年4月廃止)
▼2010年4月 神戸-茨城線
▼2010年7月 神戸-新千歳線
▼2010年7月 神戸-旭川線(経由便 同年10月廃止)
▼2010年9月 神戸-鹿児島線
▼2010年10月 神戸-熊本線(2012年9月廃止)
▼2010年12月 神戸-長崎線
▼2012年3月 神戸-成田線(同年11月廃止)
▼2013年7月 神戸-新石垣線(2014年3月廃止)
▼2013年12月 神戸-米子線(2015年8月廃止)
▼2014年4月 神戸-仙台線(2015年10月廃止・2017年7月再開)

国際線の就航

 神戸空港の持つ2500mの滑走路でも近距離国際線の就航は十分可能である。しかし、現在国際線の就航はビジネスジェット・オウンユースチャーターを除いて一切認められていない。これは、当時利用が低迷していた関西空港への配慮から設けられた規制で、神戸空港は全国の地方管理空港の中で唯一国際線が就航できないという異例の状況が現在も続いている。

 利用低迷に苦しんでいた一時期から一転、近年関西空港は旺盛なインバウンド需要を受けて国際線の旅客数は右肩上がりを続けており、関西圏として国際線受け入れ体制の強化が急務となっている。そのような中、2018年の台風21号によって関西空港が閉鎖となり、一時的に関西圏から国際線の受け入れ空港が存在しなくなるという異常事態に見舞われた。国際線を関空に限定するということは、危機管理においても大きな弊害を抱えていたのである。

 これらの状況を踏まえ、2018年12月に開催された関西3空港懇談会では、神戸・伊丹における国際化の議論が活発となった。翌年の2019年5月にも関西3空港懇談会が開催され、神戸に関しては中期的目標(概ね2025年まで)として「国際化を含む空港機能のあり方の検討」が結論として盛り込まれた。

 神戸空港の開港後、国土交通省が募集したパブリックコメントでは国際線の就航を希望する声が大半を占め、また国際化を提案する専門家も少なくない。神戸空港を西日本の拠点空港としているスカイマークも、神戸からの国際線就航に意欲を示しており、利用者はもちろん航空会社からの要望にも応えられていないのが現状である。多くの後背人口を持つ神戸空港からの国際線は、インバウンドのみならずアウトバウンドとして関西から中国・四国地方を含め広範囲の需要が存在していることは想像に難くない。今後、神戸空港においては空港アクセスの改善とともに、「中期的な国際化」に向けて常駐のCIQを備えた国際線ターミナルの新設を視野に入れていかなければならない。

24時間化・発着枠拡大

 「深夜便はニーズがある。都市部に近い神戸空港が24時間化すれば、関西の窓口になる」スカイマークの佐山会長は、2018年の毎日新聞のインタビューでこのように強調した。ほかにも、神戸空港に就航する航空各社からは運用時間の規制に対する不満が多くあがる。神戸空港が海上空港であるのに運用時間が7時~22時の15時間に限られていることに疑問を持つ方は多いだろう。この運用時間の制限も関西空港に配慮して設けられたものであり、この制限のために神戸空港は本来の実力を十分に発揮できずにいるということは言うまでもない。国は「管制官の増員が必要になる」などと理由を付けて運用時間延長に関して難色を示しているが、神戸市は管制官増員の費用を負担するとまで申し出ている。また、そもそも深夜・早朝は管制官を配置しないリモート空港として運用すれば、管制官の増員は不要である。同じ海上空港で、24時間運用を実現している北九州空港も、深夜・早朝はリモート空港として稼働している。「管制官の増員が必要になる」というのは、 運用時間延長を困難とする理由にはならないのだ。

 また、同様の配慮から神戸空港には1日30往復という発着枠も存在している。この発着枠についても、総量規制であることから航空管制上の根拠が存在しない恣意的な規制と言わざるを得ない。通常、混雑空港では1時間あたりの便数が制限されており、総量規制が適用されているのは騒音公害調停に基づいて運用されている伊丹空港だけである。発着枠は日本航空撤退時に一時的に余裕が生じたが、それ以降は飽和状態で推移している。路線誘致に悩む地方空港とは対照的に、“飛ばしたくても飛ばせない”ある意味で“混雑”空港となっているのが神戸空港の現実である。航空会社からも発着枠拡大を望む声は聞かれ、スカイマーク有森常務(当時)は神戸新聞のインタビューで「1日50往復程度まで発着枠が広がることを望んでいる」と述べている。

 長年、これらの運用規制の緩和は実現してこなかったが、2019年5月に開催された関西3空港懇談会では、神戸空港における発着枠と運用時間の規制緩和が合意され、開港から14年の年月を経て神戸空港の運用規制がようやく一部緩和されることとなった。当面、運用時間に関しては夜間1時間の延長、発着枠については10往復の増枠と十分な内容ではないが、今後の状況を見ながら段階的に運用規制は緩和されていく見込みである。国内線に限った運用については24時間運用の必要性は低く、当面は航空会社からの要望も多い6時~24時への運用時間延長を目指すべきである。しかし、国際線の運航を視野に入れていくのであれば、運用時間は今後24時間化も視野に入れていくべきだ。また、単に利用を制限しようとする根拠のない発着枠については、今後撤廃を目指していかなければならない。もちろん、空港施設の容量・輻輳する飛行ルートの関係から、際限なく便を飛ばすことは実際問題として不可能であり、今後はそういった要因を考慮した管制シミュレーションにより、発着上限の検証をすることが必要である。

 現在、北九州空港を拠点とする航空会社スターフライヤー。旧社名は「神戸航空株式会社」。都心に近い海上空港の神戸空港において、深夜早朝を含む羽田線のシャトル便就航を念頭に置いて設立された会社であった。しかし、開港直前に開かれた関西3空港懇談会で神戸空港の深夜早朝運用が規制されることが決まり、同社は北九州空港に拠点を移すことになった。神戸空港への様々な運用規制によって、関西はこのように目に見える形で経済的損失を被っており、このまま無意味な運用規制を続けることは関西経済にとってデメリットでしかないのである。

3空港の一元管理

 2009年12月14日、関西3空港懇談会で神戸空港を含む関西3空港を一体運営する方針が合意された。関西国際空港会社が伊丹と神戸の両空港を管理・運営する方向で検討を進め、2011年度の実現を目指す予定であった。しかし、国は神戸空港を残し、先に伊丹・関空の経営統合を進め、2012年7月1日に関西国際空港と伊丹空港は経営統合された。

 伊丹・関空の経営統合から5年以上が経過。ついに2018年4月1日神戸空港は民営化され、関西エアポートの運営の下、関西3空港の一元管理が実現することとなった。それに伴い、2018年12月の関西3空港懇談会で規制緩和の議論が再開。翌年2019年5月の同懇談会において、神戸空港の段階的な規制緩和が正式決定した。

3空港の飛行ルート再検討

3空港飛行ルート 出発 到着

 現在、3空港の一元管理がしきりに叫ばれているが、実は航空管制上の一体運用はすでに始まっている。図1を見ていただきたい。

 図1の太線枠は関西圏のターミナルレーダー管制業務が行われている覆域を表したものであるが、関西3空港はすべてカバーされている事がお分かりいただけるだろう。通常、このターミナルレーダー管制業務というのは各空港ごとの管制官が受け持っているが、関西では複数の空港が近接しているため、関空にこの業務を担う管制官を配置し、複数の空港を発着する航空機を効率的に管制しているのだ。このような広域的な管制業務は、関東でも行われており、羽田空港・成田空港の効率的な運用に繋がっている。

 次に、図2図3を見ていただきたい。こちらは、関西・大阪・神戸空港の主要な飛行ルートを表したものである。△MAIKO・△MAYAH・△SIOJI地点などで関西・神戸便が輻輳しているのがお分かり頂けるであろう。神戸空港が開港するに当たり、神戸便の飛行ルートが設定されたが、関西便の飛行ルートを殆ど変えず、言うならば即席で飛行ルートを設定したことから、このような輻輳した飛行ルートが誕生しているのだ。そのため、管制上の一体運用は進んでいるにも関わらず、神戸便は全て西側からの進入・出発となり、また関空便の下を飛ぶという広域管制のメリットを十分生かせていない非効率な状況が開港以来続いているのだ。

 国は神戸空港の発着枠を規制し続けている理由として、関西・神戸便の輻輳による管制の難しさを挙げることがある。しかし、発着枠が総量規制であるという矛盾点に加え、このような非効率な飛行ルートを再検討しようとする姿勢を見せない事から考えても、神戸空港の発着枠は国の恣意的な規制と言わざるを得ない。

 関西で飛行ルートの再検討が話題に上らない一方、関東では羽田空港の拡張に伴って、度々飛行ルートの再検討がなされている。これは、関空の発着枠にまだまだ空きがあり、飛行ルートを再構築せずとも、まだまだ管制上の余裕があるということの裏返しでもある。しかし、今後、関西・大阪・神戸の3空港が一元管理され、各空港をフル活用するということになれば、飛行ルートの再検討は避けては通れない課題であろう。

関空-神戸リニア構想

リニア構想

 兵庫県は神戸空港と関西空港をつなぐ海底トンネルを建設し、リニアモーターカーを走らせる構想を持っており、井戸兵庫県知事は、「神戸空港は、(関空の国際線と)国内の乗り継ぎ機能をもつ空港としての役割がある。(関空と結ぶ)トンネルを掘ったらいい。二十キロしかない。」(2004年12月、関西三空港シンポジウム)など海底連絡トンネルの構想を言及している。実際に神戸-関西空港間にリニアが建設されれば、関西空港-神戸空港を短時間で移動することができるようになり、今後も現状の内際分離運用が続いたとしても内際の乗り継ぎ利便性が遥かに向上する。ただ、総事業費が7000億円以上となる見込みで、費用対効果の面での十分な検討が必要だろう。

 また2010年には、兵庫地域政策研究機構が大阪湾国際空港案を提言した。概要は神戸-関空間に海底トンネルを建設、リニアモーター方式の地下鉄を通し神戸空港と関空を約15分で連携させ大阪湾国際空港として一体運用するというものだ。総工費は5200億円。

神戸-関空ベイシャトル改善(私案)

ベイシャトル

 神戸空港の開港に合わせて開業したベイシャトルは、当初は需要予測を大きく下回り、神戸空港の開港前に赤字が膨らみ廃止されたK-JETの二の舞とならないか心配されていた。しかし、その後の国内外の旅行会社へのPR活動や駐車場の無料化などが功を奏し、乗客数は増加傾向にあり、2009年度からは黒字を確保できるまでになった。2011年度からは補助金なしの経営に向けて運賃改定を行っている。しかし、前身のK-JETが抱えていた累積債務を返済できるまでの財務状況には至っておらず、神戸市が立ち上げた外部委員会の提言をもとに、2012年2月民事再生法を適用し、累積債務を解消した。

 最近では、神戸と関空を結ぶベイシャトルとリムジンバスの市場シェアが4対6にまで接近しているというデータが出ており、今後一層の利用拡大が望まれる。これからは神戸から関空への旅客だけではなく、四国・中国方面からの旅客へも駐車場無料サービスをPRすることで、関空へのアクセス手段として定着を図っていくべきである。

 また、利用客が増加する今、以前兵庫県が提案していたベイシャトルの旅客ターミナルへの直付け案を今改めて検討するべきだろう。エアロプラザ北側に新フェリーターミナルを作り、エアロプラザ・第一ターミナルと直結することで、利用客は連絡バスに乗る必要が無くなり、利便性は大きく向上する。貧弱なフェリーアクセスの利便性向上をどれだけ真剣に考えるか、新関空会社の手腕が問われている。

大阪湾岸道路西伸部

大阪湾岸道路

 長年、計画のまま実現していなかった大阪湾岸道路(阪神高速5号湾岸線)西伸部は2009年3月に都市計画決定され、2016年度より事業化されることとなった。総工費は約5000億円、工期は約10年となる見込みである。

 大阪湾岸道路西伸部は物流の大動脈である神戸港を横断する形で計画されているため、長らく具体的な計画として議論されてこなかった。ようやく具体的な計画策定に向け議論が本格化したのは2008年。これから神戸港に入港する大型客船の支障とならないように、高架道路にするか海中トンネルにするかなど様々な検討が行われた結果、建設費を抑えることができる6車線の高架道路とすることが決定された。高架橋の主塔の高さによっては神戸空港がすぐ南にあり、航空法で制限される可能性があったため、大型客船が航行できる橋桁高を確保できるかが問題となっていたが、検討の結果、橋桁高は国内トップレベルである約66メートルに設定された。

 大阪湾岸道路西伸部が開通すると、神戸空港-関西国際空港がダイレクトに繋がり、また神戸空港へのアクセスが飛躍的に良くなると期待されている。神戸空港の活性化のためにも、早期完成が望まれる事業だ。

ポートライナー再延伸

ポートライナー

 神戸空港への鉄道アクセスを担っているポートライナーは新幹線との連携強化のために新神戸駅への延伸、8両編成化による車両増備のために神戸空港島内に建設予定の車両基地への延伸・新駅設置が検討されている。

 山陽新幹線新神戸駅まで延伸されれば、新幹線の利用による広域からの需要も期待でき、新幹線・伊丹空港・関西国際空港との差別化も図ることができる。できるだけ早期に具体化されるよう検討していくべきだ。

 神戸空港島内への車両基地の設置に伴う延伸と新駅建設の構想であるが、こちらは神戸空港開港前から計画されていたにもかかわらず、車両基地の建設の目処が未だに立っていない。この構想の前提である8両編成化については、神戸市長が前向きに検討すると述べており、今後具体案が出てくる可能性がある。

 また、現在の三宮駅は新神戸駅への延伸はもとより8両編成化に伴うホームの延長すら困難な構造のため、以上の構想を実現するためには三宮駅を移設させる必要があり、新駅をどこに設置するか・軌道をどこに通すかなど、三宮駅一帯の再開発を視野に入れながら検討を進める必要がある。

ポートライナー速達化(私案)

 日本初の無人運転を実現したポートライナーであるが、利用者の多くが運転速度の遅さに驚いていることだろう。軌道を平滑にするのが困難、急カーブが多いといった新交通システムの特徴が高速運転できない要因である。速達列車として快速が設定された時期もあったが、本土側の2駅を通過するのみであったため、1分程度の短縮にしかならず、2016年のダイヤ改正をもって廃止されている。

 快速の停車駅を以前より減らし、急カーブ区間の設計変更をする事で高速化は実現できる。また、早朝・深夜限定で三宮と神戸空港をノンストップで結ぶ電車を設定するなど、ダイヤを少し改良するだけでも利便性は遥かに向上するはずだ。

地下鉄中央線の再検討(私案)

 開港前、神戸空港へのアクセスとして地下鉄中央線が神戸市によって検討されていた。最終的には地下鉄よりも建設費を抑えることができるポートライナーの延伸という形で開港を迎えたが、やはり速達性・輸送能力を考えたときにポートライナーでのアクセスは貧弱である。そこで、提案するのは阪神・阪急の乗り入れも見越した地下鉄中央線の再検討である。ルートは新神戸-神戸空港で、標準型地下鉄を採用し、可能であれば三宮では阪急・阪神の連絡線を接続するというものだ。三宮駅では地下鉄西神・山手線に阪急が乗り入れる計画が存在するため、山手線から三宮-新神戸区間を切り離すと共に中央線に転用することで建設費を抑えることができ、また谷上駅まで直通運転が可能になる。また、最近兵庫地域政策研究機構が神戸空港-関空をリニアモーター方式の地下鉄で結ぶという計画を提言したが、標準型地下鉄に計画を変更すれば中央線はその延長としても活用できる。

 ポートライナーの輸送能力が限界に達するまで、当面はポートライナーの速達化・8両化で対応するのが現実的だが、私鉄乗り入れを前提にせずとも大幅な所要時間短縮と輸送能力向上が見込まれる地下鉄中央線構想は今後も視野に入れていくべきである。