神戸市と関西エアポートは、2024年3月の神戸空港の利用実績を公表。同月単月の旅客数は前年同月比3%減の約30万人であったことが分かった。
全路線の平均搭乗率は、約81%と前年同月に比べて1ポイント悪化。路線別で搭乗率が最も高かったのは羽田線で約88%、その他の路線でも新千歳・仙台・長崎・那覇の4路線で8割を超え、年度末の旅行・帰省等による需要増加が目立った。
航空会社別搭乗率は、エアドゥが約87%と最も高く、スカイマーク(約84%)・ソラシドエア(約80%)・全日空(約75%)・フジドリームエアラインズ(約51%)と続いた。
また、3月の実績が出揃ったことから、2023年度(2023年4月~2024年3月)の旅客数も確定。同年度の旅客数は、これまでの過去最高であった令和元年度(旅客数 約323万人)を上回り、約338万人(集計基準が異なる関西エアポート発表値では約344万人)と過去最高を記録した。年間の平均搭乗率は約77%で、こちらも令和元年度の実績(平均搭乗率 約76%)を上回っている。
多くの路線で、コロナ禍前もしくはそれ以上の水準に旅客数は回復しているが、FDAが運航する地方路線は依然として伸び悩みが続いている。便数の少なさ等の理由から、往復での需要取り込みなどに苦戦しているとみられ、同社の運航路線の定着が今後の課題と言えるだろう。2024年度以降、スカイマークとの協業や神戸空港国際化による乗り継ぎ需要の創出等、利用促進に向けた取り組みが期待される。
搭乗者数 | 300,074人 |
前年同月比 | 97% |
提供座席数 | 372,347席 |
平均搭乗率 | 81% |
航空会社別搭乗率 | |
ANA | 75% |
SKY | 84% |
SNJ | 80% |
ADO | 87% |
FDA | 51% |
発着回数 | 2,934回(前年比-3%) |
路線別搭乗率 | |
新千歳 | 85% |
青森 | 43% |
花巻 | 51% |
仙台 | 80% |
茨城 | 77% |
羽田 | 88% |
松本 | 63% |
高知 | 33% |
長崎 | 82% |
鹿児島 | 79% |
那覇 | 81% |
下地島 | 75% |
※搭乗率・前年同月比は小数点以下四捨五入
※SNJ・ADOの搭乗率実績はANAによるコードシェア分、FDAの搭乗率実績はJALによるコードシェア分を含む
※発着回数は関西エアポート発表資料、それ以外のデータは神戸市港湾局空港調整課発表資料より