全般
種別 | 地方管理空港 |
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設置者 | 神戸市 |
運営者 | 関西エアポート神戸株式会社 |
開港日 | 平成18年2月16日 |
運用時間 | 7時~23時(16時間) ※開港当初:7時~22時(15時間) |
位置 | 兵庫県神戸市中央区 |
標点位置 | N34°37’58’ E135°13’26’ |
標高 | 5.6m |
用途地域 | 工業、準工業、市街化調整 |
面積 | 167ha(告示区域) ※開港当初:156ha(告示区域) 272ha(空港島全体) |
事業費 | 594億円(空港整備事業費) 3,140億円(全体事業費) |
神戸空港は第3種空港(地方管理空港)として国の第6次空港整備計画に盛り込まれ、神戸市が主体となって整備。2016年2月16日開港を迎えた。
開港にあたっては、関西3空港懇談会で「神戸空港は150万都市神戸及びその周辺の国内需要に対応する地方空港」という位置づけがなされ、当時経営難であった関西空港の経営を優先するという方針の下、地方空港では異例となる厳しい運用規制を課されたまま開港を迎えることとなった。
そのため、神戸空港は制約の少ない海上空港というポテンシャルを生かせず、長年利用実績は頭打ちに。伊丹空港・関西空港との利害関係を解消し、更なる利用拡大を図るため、神戸市は神戸空港の運営権を伊丹空港・関西空港を運営する関西エアポートの子会社に売却。2019年には一部の運用規制が緩和されるなど、徐々に利用拡大が進んでおり、2025年から国際線の受け入れが予定されている。
交通アクセス
ポートライナー
空港への鉄道アクセスは、新交通システム「ポートライナー」が担っており、市中心部三宮と空港を約18分で結んでいる。かつては、快速列車が同区間を16分台で運行していた時期もあったが、途中駅に待避線が無いため大幅な所要時間短縮には繋がらず、総合的な利便性を考慮して快速列車は廃止となった。
従来、ポートライナーはポートアイランドへの交通アクセスを担っていたが、神戸空港開港を機に空港まで延伸。空港利用者に加え、ポートアイランド内への企業・大学・病院の進出が相次いだことから、朝夕ラッシュ時間帯には激しい混雑がみられる。
また、ポートライナーの神戸空港駅は旅客ターミナルビルの2階出発ロビーと直結しており、旅客動線の短さは日本屈指である。
リムジンバス
ポートライナーの利便性が高いことから、神戸空港発着のリムジンバス路線網は極めて少ない。かつては、岡山・西宮・OCAT(大阪難波)などへのリムジンバスも存在していた。
2018年からはポートライナーの混雑解消を目的として、三宮・新神戸へのシャトルバスの運行が開始。2025年の国際化に向けて徐々にバス路線は増えつつあり、2024年にはUSJ・大阪駅等へのバス路線が新規開設されている。
神戸ー関空ベイシャトル
空港への海上アクセスとして、高速船「神戸ー関空ベイシャトル」が運航されている。ベイシャトルは神戸空港と関西空港を約30分で結んでおり、神戸方面から関西空港へのアクセスを担うと共に、神戸・関空両空港での乗り継ぎの利便性を図っている。
神戸空港側には、ベイシャトル専用駐車場が用意されており、ベイシャトル利用者は駐車料金が無料となる。
神戸空港・関西空港ともに高速船の桟橋から空港の旅客ターミナルは離れているため、桟橋と旅客ターミナルを結ぶ連絡バスが運行されているが、神戸空港については旅客ターミナルからベイシャトル乗り場まで徒歩での移動も可能である。この旅客ターミナルからベイシャトル乗り場までの動線を改善するため、現在神戸市は連絡通路の整備に向けた検討を始めている。
2018年の台風21号で関西空港が孤立した際には、関空島からの利用者救出にベイシャトルが活躍し、関空への唯一の海上ルートとして脚光を浴びることとなった。
空港連絡橋
空港とポートアイランドは連絡橋「神戸スカイブリッジ」で結ばれている。連絡橋には、片側2車線道路のほか歩道部分も整備されており、徒歩で空港までアクセスすることも可能である。(連絡橋の通行料は無料)
空港へのアクセス改善を目的として、2020年度から連絡橋の拡幅工事が行われ、2023年度に完成した。
上部工形式 | 7径間連続鋼床版箱桁+単鋼床版箱桁 |
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基礎形式 | 鋼製水中フーチング基礎 |
橋長 | 1187.62m |
幅員 | 全幅:20.1m(片側2車線+歩道) ※開港当初 全幅:16.7m(片側1車線+歩道) |
規格 | 第4種第1級(設計速度60km/h) |
設計荷重 | B活荷重(道路橋示方書準拠) |
航路 | 幅員:120m、桁下空間:20m 対象船舶:小型船舶 |
添架物 | 電気:6条、電話:4条、ガス:1条 (桁橋部のみ2条) 上水:2条、汚水:2条、再生水:1条 |
鋼重 | 12,570t(新交通5,490t) ※開港当初 |
設計風速 | 66.7m/s |
駐車場
一般料金 | 搭乗者割引料金 | |
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24時間以内 | 1時間150円 上限1,530円 | 無料 |
24時間超 | 1時間150円 以降24時間毎の上限1,530円 | 1時間150円 以降24時間毎の上限1,530円 |
空港駐車場は第1と第2に分かれた屋外平面駐車場が用意され、2021年現在では2,078台分(第1駐車場1,488台、第2駐車場590台)が確保されている。繁忙期には第1第2駐車場共に満車となることがあり、その際は貨物ターミナルビル東側に臨時駐車場が設けられることもある。
近隣の伊丹空港・関西空港に比べて駐車料金は割安に設定されているほか、航空機の利用者は更に搭乗者割引が受けられる。(搭乗者割引による24時間毎の上限料金は2023年4月14日まで1,020円であったが、同年4月15日以降は1,530円に値上げされている。)
2020年には駐車場精算機が更新され、クレジットカードでの支払いが可能となったほか、ナンバープレート認証システムにより、事前精算を済ませている場合には出口ゲートでの駐車券読み込みが不要となっている。
施設詳細
第1ターミナルビル
建設費を抑えることを目的として、ターミナルビルは他の空港に比べてコンパクトに設計された。そのため、旅客動線も極めて短く、ポートライナーの空港駅から航空各社のチェックインカウンターまでは1分以内に到着することが可能である。
PBB(固定搭乗橋)は4,5,6番の計3か所に設置されていたが、徐々に増設され現在は3,4,5,6,7番の計5か所に設置されている。出発便・到着便が輻輳する時間帯には、PBBが不足することもあり、2,8番スポットにおいて徒歩での搭乗・降機が実施される場合がある。
ターミナルビルの東西には拡張用地が確保されており、将来需要に応じて増築可能な設計となっている。今後の国際線の受け入れにあたっては、現在のターミナルビルの建て替えもしくは大規模な改修が予定されているほか、第2ターミナルビルの整備が進められている。
設計 | 梓設計 |
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施工 | 竹中工務店JV |
建築面積 | 7,816㎡ |
延床面積 | 17,058㎡ |
構造/規模 | 鉄骨造/地上4階 |
フロア構成 | 1階:到着ロビー 2階:出発ロビー 3階:レストランフロア 4階:展望デッキ |
第2ターミナルビル
2025年春からの国際化・国内線発着枠の拡大に向け、第2ターミナルビルの整備が進められている。
構造/階数 | 鉄骨造/地上2階 |
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延床面積 | 18434.84 ㎡ |
建築面積 | 14436.3 ㎡ |
敷地面積 | 24480 ㎡ |
設計 | 株式会社梓設計 |
施工 | 竹中工務店・ 湊建設工業・ TC神鋼不動産建設特定建設工事共同企業体 代表:株式会社竹中工務店神戸支店 |
着工 | 2024/2/15 |
完成 | 2025/3/31(予定) |
貨物ターミナル
旅客ターミナルビルの東側には、航空貨物などを取り扱う貨物ターミナルが整備されている。
開港当初はJAL・ANAが航空貨物を取り扱っていたが、2010年にJALが撤退。2014年にはANAが神戸空港での航空貨物の取り扱いを終了したため、現在は利用されていない。
国際化に伴って駐機場を拡張する必要が生じているため、現在の貨物ターミナルは撤去される予定である。
延床面積 | 2,258㎡ |
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構造 | 鉄骨造・平屋建て |
CIQ施設
現在、神戸空港では国際定期便の運航が認められていないため、CIQ(税関・入国管理局・検疫所)は常設されていない。
しかし、国際ビジネスジェット等を受け入れるため、ターミナルビル1階にはCIQ審査室が設けられており、運航便に合わせて臨時で対応するようになっている。
2012年4月、植物検疫法と家畜伝染病予防法に基づく指定空港に指定され、国際ビジネスジェットの生ごみが空港内で焼却処分できるようになった。2018年9月には、関西空港が台風で被災し、神戸空港でのバックアップの必要性が生じたことから、殆どの動植物が輸入できる指定空港へと格上げされた。
・大阪出入国在留管理局神戸支局
・神戸税関
・神戸検疫所
・神戸植物防疫所
・動物検疫所神戸支所
・植物防疫法による指定空港
(植物防疫法施行規則 第6条第2号)
・家畜伝染病予防法による指定空港
(家畜伝染病予防法施行規則 第47条)
ちなみに、神戸空港にはエアバスヘリコプターズジャパンの神戸事業所が立地しているため、神戸空港でヘリコプターの輸出入が行われることがある。しかしながら、前述の通り神戸空港にはCIQが常設されていないため、関西空港で通関手続きが実施されるケースが多い。
滑走路・誘導路・駐機場
神戸空港は東西方向(09/27)に伸びる2,500m滑走路を有する。当初、神戸市は3,000m級の滑走路整備を目指していたが、関西空港への影響を懸念した国土交通省の同意を得られず、最終的にこの規模になったとされている。
駐機場には1番から10番までスポットが存在。このうち、2番4番6番スポットにはL/Rの区別、7番スポットにはLの区別があり、機材の大きさによって使い分けられている。また、自家用機などは1番スポット端のA,B,C区画を、国際運航の機材は原則10番スポットを利用する。
現在、国際化に向けて駐機場の拡張(10スポット→21スポットへの増設)が進められている。
着陸帯 | 2,620m×300m/B級 |
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滑走路 | 2,500m×60m/LA-1 N84°36′ 36″ E(真方向) |
滑走路強度 | アスファルトコンクリート PCN 80/F/B/X/T |
グルービング | 2,500m×40m |
RESA面積 | 200m×(min:180m max:300m) 40m×300m |
誘導路 | 延長2,082m(改修工事中) ※開港当初:延長2,677m |
エプロン面積 | 236,964㎡(改修工事中) ※開港当初:114,950㎡ |
エプロン強度 | セメントコンクリート PCN 74/R/B/X/T |
消防能力
化学消防車3台、医療作業車1台、給水車1台が配備されており、RFFS(消防能力)はCAT9となっている。
給油施設
レフューラー方式貯油タンク3基(計1,500kL)を設置。神戸空港給油施設株式会社が運営を担っている。
格納庫
航空会社としてはスカイマークが唯一神戸空港に格納庫を有する。同社の格納庫はB737が1機格納可能な大きさで、整備士の居室なども備えている。
航空会社以外では、学校法人ヒラタ学園、エアバスヘリコプターズジャパン、神戸市航空機動隊・兵庫県航空防災隊の格納庫も存在する。
航空保安施設
無線施設
VOR(超短波全方位式無線標識施設)
DME(距離測定装置)
ILS-LOC(CAT1 ILS ローカライザー)
ILS-GS(CAT1 ILS グライドスロープ)
ILS-DME(ILS 距離測定装置)
MSAS(運輸多目的衛星用衛星航法補強システム)
ATIS(飛行場情報放送)
灯火施設
PALS(CAT1 標準式進入灯)
SALS(簡易式進入灯)
ALB(進入灯台)
CGL(旋回灯)
REDL(滑走路灯)
RTHL(滑走路末端灯)
WBAR(滑走路末端補助灯)
RCLL(滑走路中心線灯)
RTZL(接地帯灯)
ORL(過走帯灯)
PAPI(進入角指示灯)
TEDL(誘導路灯)
TCLL(誘導路中心線灯)
ABN(飛行場灯台)
WDIL(風向灯)
運航
運用規制
神戸空港には地方空港としては異例となる運用規制(下表参照)が敷かれている。これらの規制は、環境・騒音対策の観点から設けられているものではなく、一時期利用が低迷していた関西空港に配慮して設けられた。神戸開港から十年以上が経過し、関西空港の利用状況も大きく変わったが、神戸空港の運用規制が「関西空港の利用促進」に繋がっているのか検証が無いまま、旧態依然として既得権益の如く規制が続いているのが現状である。
これらの運用規制の緩和・撤廃は関西3空港懇談会での合意が必要となるが、依然として和歌山県・堺市などが慎重な立場を示しており、これまでに実現した規制緩和は運用時間の1時間延長と発着枠の10往復拡大など小幅な内容に留まっていた。
しかし、2022年9月に開かれた関西3空港懇談会では、国際線の就航(2025年から国際チャーター便の就航、2030年前後から国際定期便の就航)と発着枠の拡大(サブターミナル完成後に国内線枠として60往復、国際定期便就航時に国際線枠として20往復)が合意され、運用拡大に向けて大きく舵が切られることとなった。
運用時間 | 7時~23時(開港当初は7時~22時) |
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発着枠 | 1日40往復(開港当初は1日30往復) |
国際線 | 定期便は就航不可、オウンユースチャーターのみ可。 受入時間制限・フライトプラン届出期限有り。 |
国際線の取り扱い
2009年9月、日中国交正常化35周年を記念して神戸空港から中国・天津に向けて国際チャーター便が運航された実績がある。しかし、これは特定の団体が自己使用のために航空機を丸ごと借り上げる「オウンユースチャーター」として運航された。
オウンユースチャーターなどの例外はあるものの、神戸空港においては以下のような不特定多数の旅客を運送する国際線が運航できないため、運航可能な国際線は事実上国際ビジネスジェットに限られている。
・国際定期便…決められた日時に従って定期的に運航される国際運航便
・アフィニティ・グループのためのチャーター…旅行以外に主たる目的を有する法人又は団体(アフィニティ・グループ)が、当該アフィニティ・グループの構成員及び構成員の同伴者の使用のみのために行うチャーター
・包括旅行チャーター…地上部分におけるツアー等(宿泊施設、運輸機関等の手配等)とチャーター便による航空運送を組み合わせたチャーター
・フォワーダーチャーター…航空貨物利用運送事業者(フォワーダー)が用機するチャーター
国際ビジネスジェットは、ターミナルビル内のCIQ施設と、隣接している学校法人ヒラタ学園神戸エアセンターの2か所で受入を行っている。
2021年1月からは国際線の受入要件が一部緩和され、以下のような取り扱いに変わっているが、依然として受入時間・フライトプランの届出期限に大きな制約があり、国際ビジネスジェットを運航する上でも利便性は高いとは言えないのが現状である。
受入時間 (赤字部分が変更点) | 出国:8時30分~17時 → 7時~23時 入国:平日8時30分~17時(土日祝不可) |
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フライトプランの届出 (赤字部分が追加点) | 出国:出国日の3日前まで(商用のための緊急・やむを得ない事情がある場合は24時間前まで) 入国:入国日の14日前まで(商用のための緊急・やむを得ない事情がある場合は7日前まで) |
前述の通り、2022年9月に開催された関西3空港懇談会で神戸空港の国際化が合意されており、2025年から国際チャーター便の受け入れが開始され、2030年前後には国際定期便が就航する予定である。
着陸料・停留料
神戸市の神戸空港条例に定められた着陸料・停留料は以下の通り。関西エアポート神戸もこれと同等の規定を定めている。
また、利用促進のための取り組みとして、着陸料の減免(2/3に減免、地方路線初便は更に3/4に減免)や停留料の減免(ナイトステイ便は1/2に減免)が行われている。
概算着陸料
約8万円
概算着陸料
約15万円
概算着陸料
約23万円
区分 | 金額 |
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着陸料 | 1 ターボジェット発動機又はターボファン発動機を装備する航空機については,航空機の着陸1回ごとに,次に掲げる金額の合計額 (1) 航空機の重量(当該航空機の最大離陸重量をいう。以下同じ。)をそれぞれ次の各級に区分して順次に各料金率を適用して計算して得た金額の合計額 ア 25トン以下の重量については,1トンごとに1,100円 イ 25トンを超え100トン以下の重量については,1トンごとに1,500円 ウ 100トンを超え200トン以下の重量については,1トンごとに1,700円 エ 200トンを超える重量については,1トンごとに1,800円 (2) 国際民間航空条約の附属書16に規定するところにより測定された離陸測定点と進入測定点における航空機の騒音値(当該騒音値のない航空機にあっては,当該航空機について,その製造国の政府機関の公表しているこれに準ずる騒音値)を相加平均して得た値(1EPNデシベル未満の端数があるときは,1EPNデシベルとして計算する。)から83を減じて得た値に3,400円を乗じて得た金額 2 その他の航空機については,航空機の着陸1回ごとに,航空機の重量をそれぞれ次の各級に区分して順次に各料金率を適用して計算して得た金額の合計額 (1) 6トン以下の航空機については当該重量に対し1,000円 (2) 6トンを超える航空機 ア 6トン以下の重量については,当該重量に対し700円 イ 6トンを超える重量については,1トンごとに590円 |
停留料 | 6時間以上空港内に停留する航空機について,空港内における停留時間24時間(24時間未満は,24時間として計算する。)ごとに,航空機の重量をそれぞれ次の各級に区分して順次に各料金率を適用して計算して得た金額の合計額 1 23トン以下の航空機 (1) 3トン以下の重量については,当該重量に対し810円 (2) 3トンを超え6トン以下の重量については,当該重量に対し810円 (3) 6トンを超え23トン以下の重量については,1トンごとに30円 2 23トンを超える航空機 (1) 25トン以下の重量については,1トンごとに90円 (2) 25トンを超え100トン以下の重量については,1トンごとに80円 (3) 100トンを超える重量については,1トンごとに70円 |
備考 | 1 航空機の重量に1トン未満の端数があるときは,1トンとして計算する。 2 消費税法(昭和63年法律第108号)第7条の規定により消費税を免除することとされた航空機以外の航空機にあっては,当該着陸料等の額にそれぞれ100分の110を乗じて得た額を着陸料等の額とする。 3 着陸料等の額に1円未満の端数があるときは,その端数金額を切り捨てる。 |
神戸空港供用規程(関西エアポート神戸株式会社)
神戸空港の着陸料算定の特例を定める達(関西エアポート神戸株式会社)
神戸空港条例(神戸市)
飛行ルート
関西空港の出発機・到着機との干渉を避けるため、神戸空港の出発機・到着機は必ず明石海峡付近を通過する。
そのため、出発機が優先される場合には到着機が播磨沖で空中待機を、到着機が優先される場合や関西空港到着機が空港南側を通過する際には出発機が地上待機を指示されることもある。(周回進入が実施されている際には、到着機が場周経路へ向けて旋回を開始した後、出発機を先に出発させることもある。)
また、伊丹空港・関西空港・神戸空港の発着機が輻輳するため、空港西側にはVFR機の飛行を禁止する神戸特別管制区(PCA)が設定されている。
出発経路
●環境上及び管制間隔設定上の理由により、離陸後は明石海峡に向かって飛行するルートを設定。
●東京方面、東北・北海道方面はその後、播磨灘において北に変針をするが、航空交通の状況によりその手前で北上させることがある。
●北部九州方面は小豆島付近を通過後、西方に向かう。
●南部九州、沖縄方面は淡路島西方において南西に変針し、高知方面に向かう。
到着経路
●東京、東北・北海道方面からは、兵庫県中部付近より南下し、海上で旋回をして明石海峡に向かい、その後、西から進入する場合は直線的に進入し、東から進入する場合は空港の南側を旋回し着陸する。
●九州・沖縄方面からは淡路島南西部を通過後、播磨灘で旋回し明石海峡に向かう。その後は東京、東北・北海道方面からの到着と同経路。
計器進入方式
出入経路が西側に限定されているため、進入方式についてはRWY09側にILS進入とVOR進入、RWY27側には周回進入のみしか存在しないという特殊な設定となっている。
最低気象条件
離陸 | ||||
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RWY | REDL & RCLL | REDL or RCLL or RCL Marking | NIL(DAYTIME ONLY) | |
Multi-Engine ACFT with TKOF ALTN AP FILED | 09 | RVR400m/VIS400m | RVR400m/VIS400m | VIS500m |
27 | VIS400m | VIS400m | VIS500m | |
OTHER | 09/27 | AVBL LDG MINIMA |
着陸 | |
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TYPE OF APPROACH | MINIMA |
ILS RWY09 | DH200ft – RVR550m |
VOR RWY09 | MDH542ft – RVR1,200m(ACFT CAT B,C) |
Circling RWY27 | MDH492ft – VIS2,400m(ILS APCH・ACFT CAT C) |
騒音軽減運航方式
離陸 | |
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優先滑走路方式 | なし |
優先飛行経路方式 | なし |
カットバック上昇方式 | なし |
急上昇方式 | なし |
着陸 | |
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優先滑走路方式 | なし |
優先飛行経路方式 | なし |
低フラップ角着陸方式 | なし |
ディレイドフラップ着陸方式 | 1,500フィート通過後、最終着陸フラップ角とすること |
リバーススラスト・その他 | 2,500フィート通過後、脚下げを行うこと |