
大阪関西万博での運用を目指す”空飛ぶクルマ”。その運航案が18日、経済産業省・国土交通省の開催した協議会で公表された。
この運航計画案では、以下の8路線が候補に挙がっており、1時間あたり20便程度の運航を想定するとしている。また、運賃に関しては、事業者が設定・徴収するとしており、具体的な金額は示されなかった。
万博会場との間で運航を想定している路線
- 関西空港
- 伊丹空港
- 神戸空港
- 京都・伊勢志摩等
- 大阪市内(+遊覧)
- 夢洲・大阪湾岸部(+遊覧)
- 淡路島(+遊覧)
- 神戸市内(+遊覧)

また、万博会場内に設置されるポート(離着陸場)には、着陸帯を1~2箇所、エプロンは5箇所程度設けることを想定。現時点では万博期間限定で運航される予定となっていることから、正式な空港・ヘリポートではなく場外離着陸場として運用される見込みという。
想定路線として挙げられた関西空港と神戸空港への飛行経路は海上であるため、完全面の観点から他の想定路線に比べ、実現のハードルは比較的低い。しかし、万博会場周辺は関西空港・神戸空港の離着陸経路が近接しているため、空飛ぶクルマの飛行経路・高度をどのように設定するのか、旅客機を含めた航空管制をどのように実施するのかなど運航面での課題が多いのも事実である。
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現在、空飛ぶクルマを巡っては機体の安全性確保・操縦者の技能証明・運航面での安全性など様々な課題に対してワーキングループが設けられており、それぞれ議論・検討が進んでいる。
大阪関西万博の開催まで残すところ約3年。ハード面の整備に加えて各種法整備が急がれる。
