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将来像

広域アクセス利便性向上へ!生田川右岸線拡幅・新神戸トンネル南伸計画

ポートアイランドと都心を結ぶ港島トンネルの出入口

神戸空港方面への道路アクセス強化のため、神戸都心部では道路の拡幅工事・トンネルの延伸事業が計画されている。以下、2つの主要計画を紹介する。

生田川右岸線拡幅計画

片側3車線への拡幅工事が進む生田川右岸線

現在、新神戸駅から南へ伸びる都市計画道路「生田川右岸線」の拡幅工事が進められている。この工事は、国道2号線から南の区間(約1.5km)を片側2車線から片側3車線に拡げるものである。

生田川右岸線は、新神戸駅・三宮駅方面からポートアイランド・神戸空港方面への道路アクセスの一翼を担っているほか、阪神高速神戸線・新神戸トンネルの接続道路としても機能している。そのため、朝夕時間帯を中心に交通量が多く、渋滞が問題となっていた。

更に、この周辺では大阪湾岸道路西伸部の開通が控えているほか、神戸空港と都心を結ぶシャトルバスの本格運行で更なる交通量の増加が見込まれており、交通容量の引き上げは喫緊の課題となっていたのである。

拡幅工事は令和4年12月末までの期間を予定している。

新神戸トンネル南伸計画

港島トンネルの新港側出口には新神戸トンネル方面への分岐が存在する

神戸市北部から新神戸駅付近を結ぶ新神戸トンネル。現在、このトンネルは国道2号線北側が都心側の終点となっており、新神戸トンネルからポートアイランド・神戸空港方面へ向かうには、前述の生田川右岸線を経由しなければならない。この2つのトンネル間のミッシングリンクを解消するのが「新神戸トンネル南伸事業」である。

実は、新神戸トンネルと港島トンネルは接続されることを前提に整備されている。だが、トンネルの延伸には多額の事業費が見込まれるため、当該区間の延伸・接続計画は長年具体化してこなかったのだ。

新神戸トンネルの南伸・港島トンネルの接続にあたっては、国道2号線に港島トンネル方面(南方面)への出入口の整備される見込みである。この出入口が機能することで、新神戸駅・三宮駅からポートアイランド・神戸空港方面への所要時間の短縮が図られることから、神戸空港の道路アクセス改善策としての期待も高い。

2022年度に入り、神戸市と国土交通省や新神戸トンネルを管理する阪神高速などとの協議が始まっている。生田川右岸線の拡幅に加え、新神戸トンネル南伸事業によって神戸都心部から神戸空港への道路アクセスは今後大きく様変わりすると言えるだろう。

シャトルバスは18分を切れるか!?

現在、三宮から神戸空港へのシャトルバスは神戸大橋を経由して運行されているが、この経路は信号や交通量が比較的多く、所要時間は25分前後となっている。そのため、同区間を18分で運行するポートライナーとの利便性の差が際立ち、シャトルバスの利用者数は伸び悩んでいるのが現状である。

だが、今後新神戸トンネル南伸部が整備されれば、この構図は大きく様変わりする可能性がある。

前述の通り、新神戸トンネル南伸部の整備に伴い、国道2号線付近に港島トンネル方面(南方面)への出入口の整備が予定されている。この出入口を利用することで、三宮からポートアイランドまでは大半が地下トンネルで結ばれることとなるのだ。

結果的に、神戸都心部からポートアイランド・神戸空港方面への道路アクセスは、港島トンネルを経由するルートが最短・最速経路となる可能性が高い。そのため、シャトルバスの運行経路を港島トンネル経由に切り替え、ポートライナーの所要時間である18分を切ることが出来れば、空港利用者はポートライナーからシャトルバスへ大きくシフトすることも考えられる。

また、新神戸ー神戸空港間のシャトルバスも新神戸トンネル南伸部の利用によって所要時間の短縮が見込まれることから、神戸空港の広域アクセスもより一層便利になると言えるだろう。

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