神戸空港T2にラウンジ等が新規開業!国際線拡大に向けて更なる施設改修は待ったなし

新たに整備されるラウンジ(出典:神戸市資料)

神戸市は25日、神戸空港第2ターミナルにラウンジや物販店など計4店舗が追加で開業すると発表した。今後、12月中に各店舗区画の内装工事等に着手し、来年春頃を目処として順次開業を目指す。

現在、神戸空港第2ターミナルには飲食店やラウンジが存在せず、免税店1店舗と仮設のソフトクリーム店のみが営業している。そのため、利用者や航空会社からは商業施設の充実など改善を求める声が上がっていた。

当サイトでは、開業前から今日に至るまで第2ターミナルの問題点を指摘しているが、その懸念は当然のように的中している。神戸市は改めて利用者・航空会社の声を真摯に受け止め、第2ターミナルの施設改修に継続的に取り組まなければならない。

目次

【新規出店一覧】計4店が次々誕生!

新規出店する店舗配置(出典:神戸市資料)

今回、新たに神戸空港第2ターミナルに進出することとなったのは以下4社である。

第2ターミナルは開業から現在に至るまで飲食テナントが不在(2階の仮設店舗を除く)の状況が続いてきた。今回の喫茶店・ラウンジの進出により、一定程度の飲食機能は確保されることとなるが、まだまだ十分とは言えない。更なる飲食店の誘致に向け、国際線の拡充を進めるとともに必要な施設改修を進めなければならない。

【飲食店】喫茶店

開業イメージ(出典:神戸市資料)

「レトロモダンな喫茶店」をコンセプトに日米珈琲株式会社(本社:神戸市)が喫茶店を出店する。コーヒーを中心に地場産品・地元食材を利用した軽食やアルコールメニューなどを幅広く取り扱い、「神戸らしさ」を連想させる工夫を凝らす。

西洋文化が根付いた神戸にとってコーヒーは「神戸らしさ」の象徴でもある。第1ターミナルでは神戸に本社を置く上島珈琲が開港当初より喫茶店を営業しており、第2ターミナルに開業する喫茶店も上島珈琲と並んで「神戸らしさ」を象徴する店舗となるだろう。

【物販店】土産物店

開業イメージ(出典:神戸市資料)

神戸や兵庫のほか、関西や全国の人気菓子を取り扱うお土産店を関西エアポートリテールサービス株式会社が開業する。空間デザインにも「神戸らしさ」を表現し、地元商品の催事場所も設ける予定。

【物販店】ドラッグストア

開業イメージ(出典:神戸市資料)

医薬品、化粧品、ベビー用品、日用品などを取り扱うドラッグストアを株式会社コクミンが出店する。

日本の医薬品はインバウンドにも人気があることから、空港内のドラッグストアは各地で盛況を呈している。神戸空港においても国際線との相性が良いテナントと言えるだろう。

【空港ラウンジ】

開業イメージ(出典:神戸市資料)

ビジネスクラス利用者や航空会社・アライアンスの上級会員を対象利用者とした空港ラウンジを関西エアポート神戸株式会社が出店する。地場産品・地元食材を利用した飲食メニューを提供する予定。

出店区画の面積が限られることから、席数は40席ほどに留まる見込みであり、利用者を絞るという観点から対象利用者を航空会社の上級会員等に限定したとみられる。

店舗誘致を怠っていたのは何故か?

T2国内線エリアの存在意義も当サイトでは疑問視してきたが、案の定使われないまま役割を終えようとしている。

今回、神戸市は新規テナントの誘致に際し、比較的短期間で公募を行ったが、募集4区画に対して11社から応募があった。国際線便数を制限して運用しているにも関わらず、出店を希望する事業者は多く存在したのである。にも関わらず、開業から現在に至るまで「免税店1店舗と仮設店舗1店舗」という状況を放置してきた理由は何なのだろうか?全く理解に苦しむところであるである。(ちなみに、テナント区画自体は設計当初より用意されていた。)

神戸市の担当者は、今回の店舗誘致に関し「利用者からの声を受けて」新規テナントを誘致したと説明しているが、もし本当に「利用者からの声」を聞くまで現状に満足していたとすれば、呆れを通り越して情けないと言わざるを得ない。ターミナル内にたった1つの免税店しか存在しない状況で利用者は空港をどう評価するだろうか?火を見るより明らかである。

一度「不便」「不満」という評価がついてしまうと、これを返上するのは並大抵の努力では済まない。実際、第2ターミナルの不便さ等を理由に「神戸空港の国際線はもう二度と使わない」という声もSNS上などで散見される。ボーディングブリッジの整備や空港駅とを結ぶ連絡デッキの整備など、第2ターミナルには解決に時間の掛かる課題があるのも確かである。だが、ターミナル内に必要な機能の整備など、すぐにでも着手できる課題に関しては、可及的速やかに解決に向けた取り組みを進めなければならない。

折角の国際化に水を差しているのは、他でもない神戸市自身であるということを神戸市は自覚すべきだろう。今後の国際定期便の受け入れに向けたメインターミナルの整備に際しては、同じ轍を踏まぬよう願うばかりである。

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